天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ 乙女の姿しばしとどめむ
花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり
心あてに折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
契りおきしさせもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり
白露に風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける